医療系ホームページ制作で避けるべき3つの落とし穴
インターネット上で病院やクリニックを探すのが当たり前になった今、医療機関のホームページは「信頼獲得の第一歩」と言っても過言ではありません。とくに地域密着型の小規模医院やクリニックにおいては、ホームページの印象がそのまま“医院の印象”に直結します。
しかし、医療サイトには他業種とは異なる独自のルールや患者ニーズがあり、安易に制作を進めると法的・機能的なトラブルに発展することもあります。
この記事では、これまで多数の医療系サイトを支援してきた実績をもとに、「医療系ホームページ制作でよくある3つの落とし穴」について詳しく解説します。サイト制作を検討中のご担当者さまは、ぜひ最後までお読みください。
1. 医療広告ガイドライン違反のリスクを見逃す
医療機関のホームページで最も注意しなければならないのが、「医療広告ガイドライン違反」です。医療法では、患者に対して誤解を与えるような広告表現を禁じており、ホームページもその対象に含まれます。
例えば、以下のような表現は違反とされる恐れがあります:
- 「絶対に治ります」「100%完治します」などの断定的表現
- 「当院は地域No.1」「最高の医療技術を提供」など根拠のない比較
- 治療前後の写真を掲載(特に美容外科・歯科領域)
- 体験談・口コミの掲載(広告と見なされる場合)
こうした表現は、「優良誤認広告」とみなされる可能性があり、実際に地方自治体から改善指導が行われた事例もあります。
たとえば、神奈川県のある歯科医院では「ホワイトニングで歯が必ず白くなる」と記載したページが問題視され、表現の修正を余儀なくされたケースがあります。
こうしたリスクを避けるためには、医療業界に精通した制作会社と連携し、構成段階から「広告ガイドライン準拠」のコンテンツ企画を行うことが大切です。SEO対策も重要ですが、まずは法令順守が最優先です。
【対策ポイント】
- 必ず制作前にガイドラインを確認
- 表現を「事実ベース」に変換する
- 実績・症例の紹介には注意を払う
- 法務チェック・行政書士の監修を取り入れると尚安心
なお、ブログやコラム記事にもガイドラインが適用されることを忘れてはいけません。院長ブログであっても、広告的要素が含まれていれば規制の対象となります。
2. モバイル対応が不十分でユーザー離れを招く
現在、病院・クリニックを探すユーザーの約70%以上がスマートフォンから検索しています。しかし、中にはスマホ対応が不十分な旧来型のホームページも見受けられ、閲覧者にとっては非常にストレスとなっています。
以下のような症状がある場合、早急なモバイル最適化が必要です:
- 文字が小さく拡大しないと読めない
- ボタンが押しにくい
- 表示が横にズレている
- 読み込みが遅い(画像が重い)
Googleはスマホ最適化されていないサイトを検索順位で不利に扱う傾向にあり、SEOの観点からもレスポンシブデザイン(画面サイズに応じて表示が変わるデザイン)は今や“必須”といえます。
【対策ポイント】
- スマホ・タブレットでも見やすいレスポンシブデザインを採用
- 主要な情報(診療時間・アクセス)はページ最上部に
- CTAボタン(予約・電話)は指1本で押せる位置に
- Googleの「モバイルフレンドリーテスト」で定期チェック
患者は通院前に必ずと言っていいほどホームページを確認します。そこで得られる情報が「見やすく」「わかりやすく」「不安を解消してくれる」ものであれば、来院率にも良い影響を与えます。
3. 更新されないサイトが“信頼低下”の原因に
「開院してすぐにホームページを作ったが、それ以来ほとんど更新していない」——こうした医療機関は少なくありません。しかし、情報が古いまま放置されたホームページは、ユーザーにとって非常に不安を与えます。
例えば、以下のような状態は信頼を損なうリスクがあります:
- 診療時間や休診日が実際と異なっている
- 医師やスタッフの情報が古い
- 「お知らせ」や「ブログ」が数年前で止まっている
- Googleマップと住所表記に違いがある
特に新型コロナウイルス流行以降は、感染対策や臨時診療体制の情報発信が求められる場面が増え、情報更新の重要性が再認識されています。
【対策ポイント】
- WordPressなどCMSを導入し、院内で簡単に更新可能な体制に
- 更新頻度を月1回以上とし、運用計画を立てる
- 「院長ブログ」や「コラム」で差別化を図る
- 制作会社に「運用保守」も依頼し、業務負荷を軽減
更新が継続されていることで、「今もきちんと運営されている」という安心感につながります。また、医療情報のアップデートやQ&Aの掲載は、SEO的にもプラス要因になります。
4. 実績紹介:地域に根差した医療サイトの成功事例
実際に、横浜エリアの小児科医院がエリアドライブに制作を依頼した事例では、「初診予約が約1.8倍に増加」「アクセス解析によるCV(コンバージョン)率の向上」などの成果が報告されています。
その医院では、以下のポイントを徹底していました:
- 医療広告ガイドラインに基づいた言い回しに修正
- スマホ最適化による読みやすさの改善
- 毎月の「小児の病気Q&A」更新によるSEO強化
このように、ただ「見た目の良さ」だけでなく、運用・情報設計・更新性を総合的に考慮したサイトは、地域の信頼獲得に大きく貢献します。
【まとめ】見た目以上に「法令・UX・運用」が重要
医療系ホームページ制作では、他業種以上に注意すべきポイントが多く存在します。本記事で紹介した「3つの落とし穴」を避けるだけでも、法令リスク・機会損失・信頼低下を防ぐことができます。
特に小規模な医院・クリニックでは、「限られた予算で最大限の信頼感を得る」ことが重要です。専門性の高いWeb制作会社と連携し、法的・技術的な要件を満たしつつ、地域住民に選ばれるサイトを目指しましょう。
\ 横浜・神奈川エリア密着! /
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